丸の内17時
丸の内が好きだ。
新卒から働いていたからか、丸の内はホームで安心する場所だ。
転職して日本橋に拠点を移した今も、変わらない。
あの土地が醸し出す空気は東京のどこにも真似できないと思う。
「ハリー・ポッターと死の秘宝」でプロテゴされた森の内側に入ると空気にベールがかかるような演出があるが、自分にとっての丸の内はまさにそんな場所だ。
(ハリー・ポッターを知らない人にとっては、なんのこっちゃだと思う。)
朝は通勤、昼はランチ、15時くらいはコーヒーブレイク、夜はアフター5や帰路で丸の内を歩く。どの時間帯も間違いがない。
でも16時から17時くらい。この時間の丸の内をじっくり見たことがないことに気付いた。
ということで、未知の時間・夕刻の丸の内を歩いてみた。
時期は晩秋に入ったころ。日が傾き、街がやわらかな光に包まれる、マジックアワーの時間帯だ。
この光の追体験をするなら、日の光が差し込む方向から歩いてみてほしい。
具体的にはザ・ペニンシュラ東京から丸の内仲通りに入り、東京駅に向かって進むのがおすすめ。
今回のYouTubeでは、「誰もが無料でマジックアワーを愉しめる」をテーマに、3つのスポットを撮っている。
映像はYouTubeをご覧いただくとして、本記事では映像に登場する建物をほんの少しの思い出話とともに紹介する。
丸の内ブリックスクエア
個人的には一番丸の内らしい建物だと思っている。レンガ調で、東京駅舎と佇まいが似ているのだ。
丸の内への本配属後、最初に連れて行ってもらったお店もブリックスクエアにある。
レストランから見下ろした新緑の中庭は、丸の内を直感的に好きだと感じた最初の風景かもしれない。
平日はランチ時間を除けば、基本的にどの時間帯でも快適に過ごせる。
レストランや三菱一号館美術館等、屋内で楽しむのもよいが、外歩きが快適な季節には、ぜひ中庭で過ごしてみてほしい。
ベンチに座ってブリックスクエアを眺めるひとときは、最高のデトックスになるはず。
KITTE丸の内
丸の内時代、利用しない日はなかったレベルでお世話になった建物だ。
ここには屋上がある。丸の内の屋上といえば、ここが一番有名なのではないか。
夜にはライトアップされた東京駅と、そこから発着する新幹線や在来線の往来を眺められる贅沢な空間だ。
ただマジックアワーに限っていえば、屋上から見るべき主役は東京駅ではないかもしれない。
駅舎に背を向けると、丸ビルに差し込む西日と、皇居側へどこまでも広がる淡い空。
そしてそれらがKITTEのガラス窓に反射する様を静かに味わうことができる。
東京駅とは反対側のため、観光客も比較的少ない。運が良ければこの景色を独り占めできてしまう。
新丸ビル
テラスで心ゆくまでTHE・東京の景色を楽しみたいなら、ここほど適した場所はないと思う。正式には丸の内ハウスの共用テラスと言って、7階にある。
言わずもがな、丸の内の夜は結構争奪戦で、華金(死語?)に限らず、基本的にはお店を予約した方がベターだ。
だがここは意外と穴場。平日夕刻の早い時間帯に訪れれば、なんなら貸し切り状態の時さえある。
前述の丸の内ブリックスクエアが地上のデトックススポットだとしたら、ここ新丸ビルは少し高い位置にあるデトックススポットと勝手に認定している。
KITTE丸の内の屋上と同じく、平日は23時まで開放されており、ライトアップが21時で終了した後の東京駅を真正面から眺めるのもまた風情である。
ただし、週末は夜が深まれば深まるほど人が集まりだし賑やかになる傾向がある。静かな空間を求める場合は少しご注意を。
勝手知ったると思っていた丸の内にも、まだまだ知らない時間帯があった。
時間帯だけじゃない。まだ知らない場所もたくさんあるのだろう。
ホームでありながらいつになっても味わいつくせない街。
これからもお世話になります。
